STEP1.鼻歌のみ(鼻歌デモ)
作曲にはいくつかの方法がありますが、
全くの初めての場合、一番最初におすすめなのは、鼻歌でメロディを作ってみる作業。まずは、遊びの感覚で。
ゼロから上手く思い浮かばない場合には、まずは以下の方法にチャレンジしてみて下さい。
1.まず、自分の好きな既存曲のメロディを何曲分か思い浮かべる。
2.それらのメロディを部分的に切り貼りして、繋ぎ合わせて作ってみる。
3.出来たメロディを、自分流に少しアレンジしたり、組み替えてみる。
鼻歌を歌いながら、携帯のレコーダー機能などに録音し、その都度、再生して聞いてみると良いでしょう。
だんだん慣れてきたら、1からメロディを組み立てる事にも挑戦してみましょう。
ちなみに、僕の場合の「鼻歌メロディ先行」で作曲した曲の例です。【「ふざけるな」作詞・作曲・歌 岩波慶】
利点としては、メロディフレーズのインパクト(強さ)に重点を置いた、よりキャッチーな作曲が出来る点があります。
STEP2.鼻歌+コード(弾き語りデモ)
今度は、鼻歌とコードの組み合わせで、ギターかキーボードで弾き語りデモを作ってみましょう。
(※コードって何?という方は、「音楽 コードとは」などのワードで検索し、基礎知識を身につけた段階で、改めてチャレンジしてみて下さい。)
作り方としては2通りあって、
方法1:先に鼻歌メロディが出来ている段階で、後からコードを当てはめる「メロディ先行」
方法2:コード進行を先に決めて、そこに鼻歌を後からはめる「コード先行」
という2つの方法がありますが、初心者の方には、方法2の「コード先行」型がオススメです。
(※理由としては、メロディにコードを後から当てはめる作業は、一定以上の音楽的スキルを必要とするほか、
楽曲としての整合性を保つためのハードルが初心者にはやや高いため。)
具体的なやり方としては、
1.「定番 コード進行」などのワードで検索し、まずは定番進行に鼻歌メロディを乗せてみる
2.慣れてきたら、定番進行を部分的に組み替えたり、アレンジしてみる
3.さらに慣れてきたら、1からコード進行を組み立ててみる
といった感じです。
僕の場合の、コード先行型で作曲した例です。【「ボタン」作詞・作曲・歌 岩波慶】
この曲では、ピアノでまずコード進行を作り、そこに鼻歌メロディを当てて作曲しています。
利点としては、王道系のコード進行から、自分なりの崩し方、ずらし方を工夫していく事で、
曲全体に自然な響きを保ちつつも、アーティストカラー(個性)をより浮き彫りにする事ができる、という点があります。
STEP3.鼻歌+コード+アレンジ(アレンジデモ)
弾き語りデモがある程度作れるようになって来たら、今度はアレンジデモにチャレンジしてみましょう。
最近では、GarageBandなど、携帯アプリでも簡易作曲ソフトが充実しているほか、
PCでLogicProXなどのDTMソフトを駆使して、より本格的なデモ音源を制作する事も可能です。
アレンジデモを段取り良く制作するコツとしては、
1.まずは弾き語りデモ(コード+メロ)を制作する
2.テンポ、キーを決定し、DTMでドラムトラックを自動生成し、弾き語りに重ねる
3.ベース、キーボード、ギター、ドラム、ボーカルなどの基本的なパートを揃える
4.Vo.コーラス、Vo.ハモり、パッド(ストリングス)や上物を乗せ、細部をブラッシュアップする
といった流れで制作することです。
ベースは「ルート音」を「べべべべ・・」と鳴らしたり、パッド(ストリングスなど)はコード構成音でジャーンと鳴らす、など、慣れないうちは雑でもOK。
プロの編曲家を目指すのでない限りは、ある程度の割り切りをもって、そこそこのクオリティまでで切り上げる、という姿勢も、時には重要です。
僕の場合の、アレンジデモまで制作した楽曲の例です。【「100 Journeys」作詞・作曲・歌 岩波慶】(※この完パケ音源はアレンジャーが再編曲しています)
利点としては、メロディとコードだけでなく、編曲(アレンジ)の部分まで、アーティストが表現したい領域に食い込む事が出来るので、
全体のサウンドとしても独自性を追求でき、編曲家(アレンジャー)にも表現したいサウンドがよりダイレクトに伝わる、といった点があります。